2024/09/20
目が大きくなる病気
突然、愛犬や愛猫の目が大きく見えるようになったら、驚きや不安を感じるかもしれません。このような変化は、見逃せない重要なサインである可能性があります。
目の病気は放置すると深刻な問題につながることもあるため、早期発見と適切な対処がとても大切です。
今回は、犬や猫の目が突然大きく見えるようになる原因について、詳しく解説します。また、その際に取るべき対策や予防方法についてもご紹介します。
■目次
1.目が大きくなる主な原因
2.目の大きさの変化に伴う症状
3.診断方法
4.治療法
5.予防と日常のケア
6.飼い主様がすべきこと
7.まとめ
目が大きくなる主な原因
<緑内障>
緑内障は、目の内部の圧力が異常に高くなる疾患です。痛みを伴うほか、早期に治療を開始しないと視力を失う原因となります。
<眼球突出>
特にパグなどの短頭種で見られることが多く、軽い衝撃や興奮により眼球が飛び出ることがあります。
<その他の原因>
その他の原因として、腫瘍、外傷、先天性異常などが考えられます。
目の大きさの変化に伴う症状
目の大きさが変化したときは、以下のような症状も同時に見られることがあります。
・痛みのサイン:目をこすったり、目を細めたりする行動が見られます。
・視力の変化:物にぶつかる、反応が鈍いなどの行動が見られる場合があります。
・目の色や形の変化:目の赤みや白濁が生じることがあります。
・行動の変化:食欲や活動性の低下など、全体的な行動に変化が見られることがあります。
診断方法
目の大きさが変化する原因には、さまざまな病気が考えられます。診断は、以下のような検査を組み合わせて行います。
・眼球の検査:視力のチェックや、目の表面・内部の構造を観察し、異常がないかを確認します。
・眼圧測定:目の内部の圧力を調べる検査で、緑内障の診断に欠かせない重要な検査です。
・超音波検査:眼球の内部構造を詳細に調べ、異常の有無を確認します。
・血液検査:全身の健康状態を把握するために行われます。
治療法
治療方法は、目の異常を引き起こしている原因によって異なります。
緑内障の場合、目の内部の圧力を下げる点眼薬が使用されることが一般的ですが、必要に応じて手術が行われることもあります。
また、ぶどう膜炎の場合は、抗炎症薬の使用や、原因となっている疾患の治療が行われます。
眼球突出が見られるケースでは、興奮が収まると自然に治ることもありますが、外傷や腫瘍が原因の場合は、それぞれに応じた適切な治療が必要です。
予防と日常のケア
愛犬や愛猫の目の健康を守るためには、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
まず、バランスの取れた食事やストレスのない生活環境を整えることが、全体的な健康に良い影響を与えます。
また、目の衛生管理も欠かせません。目に汚れがたまらないよう、こまめにチェックし、必要に応じて清潔に保つことが重要です。
さらに、病気の早期発見のためには、定期的に目の健康チェックを行うことをおすすめします。定期健診を通じて、些細な異常も見逃さずに対処することで、愛犬や愛猫の目の健康を長く守ることができます。
飼い主様がすべきこと
愛犬や愛猫の健康を守るためには、日々の観察が非常に重要です。病気の早期発見・治療のためにも、普段の様子をよく観察し、少しでも異常を感じた際は早めに獣医師に相談しましょう。
また、獣医師に正確な情報を伝えるためには、愛犬や愛猫の様子をメモに残しておくと役立ちます。さらに、症状が見られたときの写真や動画を撮影しておくことで、診断がスムーズになることがあります。
まとめ
目の大きさが変わることは、目の健康に問題が生じている可能性を示す警告信号です。このような異変に気づいたら、早めに獣医師に相談し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
また、日常的な観察や定期的な健康チェックを行うことで、病気の早期発見につながり、愛犬や愛猫が健やかに過ごせる時間を長く保つことができます。
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