犬の瞼(まぶた)にできものができたら|瞼は再発しやすい?

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犬の瞼(まぶた)にできものができたら|瞼は再発しやすい?


高齢の犬では瞼に腫瘍ができることがあります。

もし瞼に腫瘍ができたら、目立つので飼い主様はびっくりするのではないでしょうか?

今回は瞼に腫瘍ができた時にどう治療をしていくのが良いのか解説していきます。

■目次
1.瞼の腫瘍の一般的なタイプ
2.治療方法
3.瞼の腫瘍は切除後もすぐ再発する?
4.手術後のケア方法
5.まとめ

瞼の腫瘍の一般的なタイプ

瞼の腫瘍は正式名称は眼瞼(がんけん)腫瘍と呼びます。

眼瞼腫瘍のほとんどがマイボーム腺腫皮脂腺腫という良性の腫瘍と言われています。

良性腫瘍は悪性腫瘍と違って周囲組織に広がっていく「浸潤」や腫瘍細胞が本来の腫瘍とは別の場所で腫瘍細胞が増殖する「転移」をしないので直接命に関わることは少ないとされています。

しかしこの眼瞼腫瘍は、良性でも症状を示すことがあります。

一般的な症状は以下の通りですね。

・目ヤニ

眼瞼腫瘍そのものから分泌物が出ることもあれば、眼に眼瞼腫瘍が当たって炎症を起こし、目ヤニが出ることがあります。

中には感染を起こし、悪臭がすることもあります。

・充血、痒み、痛み

眼瞼腫瘍が結膜や角膜に当たることで炎症を起こし、充血することがあります。

結膜で炎症を起こし結膜炎になったり、角膜で損傷を起こし角膜潰瘍になると痒み痛みが出ることもあります。

痛みが出る場合は眩しそうに瞼を閉じようとする羞明(しゅうめい)という症状が出ます。

  • ・視覚障害

あまりに大きい眼瞼腫瘍ができると視界を遮ってしまうので、見える範囲が狭くなってしまいます。

そういう時は物と物の距離感が掴めなく、物にぶつかることがあります。

以上のように良性でもこれだけ生活の質(QOL)を落とす症状が出ることがあります。

眼瞼腫瘍の中には良性ではなく、悪性の腫瘍のものもあります。

悪性腫瘍が疑われた場合は、注射の針で細胞を採取し観察する検査の細胞診を行って診断します。

当たり前のことですが、良性腫瘍よりも悪性腫瘍の方が積極的に治療する必要がありますね。

治療方法


一般的に眼瞼腫瘍は薬で治癒するものではなく、外科的に切除することが第一の選択となります。

良性でも眼瞼腫瘍による症状が出ている場合や、悪性腫瘍が疑われる場合は手術を行うケースが多いです。

ただし、中には手術までの間に目ヤニ、充血、痒み、痛みがある場合や、そもそも手術に耐えられないような全身状態の場合は点眼による治療を行うことがあります。

その際に使われる薬は角膜保護剤消炎剤抗菌薬などですね。

その時の状態に応じて薬は選択されます。

瞼の腫瘍は切除後もすぐ再発する?

眼瞼腫瘍は比較的簡単に切除が可能ですが、切除の仕方次第ではすぐに再発してしまいます。

例えば麻酔をかけずに腫瘍を引っ張って切除した場合や根本を糸で縛って切除した場合は再発率が非常に高いですね。

これらの方法は麻酔をかけずにできる反面、腫瘍細胞が根本に残ってしまうリスクがあります。

根本に残った腫瘍細胞は新たに腫瘍を作ってしまうので、再発をしてしまうのですね。

こういったリスクを回避するためには、手術の際に腫瘍のサイズよりもやや大きい形に切除する必要があります。

特に悪性腫瘍が疑われた場合は、完全切除を目指すべく大きめに切除する必要があります。

手術後のケア方法


手術を行った後は瞼に傷ができます。

そのため、その傷を自分で引っ掻かないようにするために、エリザベスカラーをする必要があります。

特に瞼は届きやすい場所なので、他の手術の時と比べて大きなエリザベスカラーが必要になります。

また、手術後の感染を防いだり、角膜の障害を防ぐために、抗生剤や消炎剤や角膜保護剤の点眼が用いられることもあります。

まとめ

高齢の犬では眼瞼腫瘍ができることがあり、多くの場合は良性腫瘍です。

良性腫瘍であれば悪性腫瘍と違って命に関わることは少ないですが、良性腫瘍であっても生活の質を落とす症状が出る場合があり、その場合は治療検討の対象になります。

もちろん悪性腫瘍の可能性もありますので、疑わしい場合は積極的な治療を考えましょう。

一般的に眼瞼腫瘍の治療には手術が第一選択とされています。

眼瞼腫瘍は正しい治療をしないと再発してしまうことがありますので、しっかりとした治療をしていきましょう。

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